3月も半ばにさしかかり、そろそろ1月からスタートした連続ドラマが最終回を迎えます。そんな中、早くも2月という中途半端な時期に終了してしまったドラマが。それは木曜9時からOAしていた「交渉人〜THE NEGOTIATOR〜」(テレビ朝日)。その終わり方が近年稀に見る唐突っぷりで、驚きを通り越して呆れてしまいました。
ドラマ「交渉人」は米倉涼子主演、脇を固めるのは陣内孝則、筧利夫、高橋克美、伊武雅刀、大杉漣など渋い布陣。
物語は警視庁特殊捜査係の「交渉班」に配属された女性交渉人・宇佐木玲子の活躍を軸に展開します。過去に起こった機動隊員(玲子の実父)の殉職にまつわる「謎」解きがストーリーの骨格となっていました。
交渉人のリアリティは別として、随所に謎(伏線)を散りばめながらハードボイルドに進行していく展開は惹きつけられるものがありました。警察の重職である「警視正」の犯罪をにおわせるなど、スケールの大きさも感じたものです。
第7話でようやく過去の事件のあらましや各キャラクターが抱える秘密の中身がおぼろげながら見えてきました。「いよいよ後半戦突入か」と期待した矢先、次週予告編の画面に「最終回」の文字が。目を疑いました。まさか「これから」というときに最終回とは。
6回に渡ってバラまき散らした伏線や、ふくらますだけふくらました謎を、たった1回でどのように処理するのか。いや、処理できるはずがありません。・・・はたしてその予感は的中しました。
最終回はとにかく「はしょる」「急ぐ」「つめこむ」「強引にまとめる」のオンパレード。「脚本家・演出家が自暴自棄になってる?」と思わせるハチャメチャなシーンも。今まで真剣に見続けていた自分は何だったのかと情けなくなるほどでした。
さて、視聴率低迷によるドラマの打ち切りはよくある話ですが、「交渉人」の場合はどうやら様子が異なるようです。
wikiで「交渉人」の項目を閲覧してみたところ、『ゴールデン帯で数字的に安定している連続ドラマとしては珍しく2ヶ月ほどの放送となった』あるいは『視聴率が悪くないにもかかわらず3月の放送が全くない理由はテレビ朝日系列の春季特別編成の都合と見られる』などの記述がありました。
これらを書き込んだのが番組関係者だと仮定すると、どうも腑に落ちません。もしかして突然の打ち切りを宣告された現場のスタッフが、精一杯の抵抗を示したコメントなのではないでしょうか。もちろん勝手な想像に過ぎません。
とにかくあの最終回の荒技ともいえるまとめ方を見る限り、とてもはじめから「春季特別編成」が決定していたとは思えないのです。何かまったく別の理由で突然打ち切りが決まり、現場の大混乱を招いたような・・・。
番組公式サイトのBBSを見たところ、私と同じように思っていた人がいっぱいいるようです。違和感を感じていたのは自分だけじゃないとわかり、少しほっとしました。
2008年03月11日
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