
純粋に「走る喜び」を求めるランナーから圧倒的な指示を得ている硬派な競技性をベースに、徹底した「市民ランナー目線」の運営をつらぬき、進化し続けている“This is 市民マラソン”、長野マラソン。
その人気を支えるのは「地域と一体となったおもてなし精神」にあることは以前から再三にわたりお伝えしてきましたが、今回は長野市というまちの「ホスピタリティ能力」がさらにパワーアップしていると実感しました。
「オリンピック開催」という経験値は、これほどまでにまち全体を成長させるものなのでしょうか。まず、長野駅の改札を出たところから、参加者は長野マラソンワールドに引き込まれます。
長野駅に掲げられた特大バナーがお出迎え。


駅舎内の特設ステージでは子どもたちの歓迎パフォーマンスが。長野マラソンは5回目の出場となりますが、毎回すでにこの時点でテンションアップ。「走るぞ!」という気にさせてくれます。

まちを歩けばいたるところに歓迎のバナーや看板などが掲げられ、飲食店などの店先には参加者を歓迎する手作りメッセージが貼り出されていました。

これはスタート会場近くのとあるスポーツ関連のお店。着替えスペース、トイレ、飲料水など、すべて無料開放。なかなか実行できることではありません。

食事や買い物で入ったお店では、「明日マラソンですか?がんばってくださいね」と声をかけていただくケースの多いこと多いこと。
こうした、長野の皆さんのさりげない心遣いが、ひいては日本トップクラスのホスピタリティを誇る大会運営を支えているのだと強く再認識しました。
そんな草の根のおもてなしを実感したエピソードがあります。夕食でうなぎを食べに入った「亀の海 別館」というお店でのこと。こたつのある個室や最高においしかったうな重はさておき、会計のときご主人がメモを渡してくれました。


「ん?なんだろう」・・・と、そこに手書きされていたのは、大会当日の時間ごとの気温と降水確率でした。私たちが雑談の中で気温のことを心配していたため、わざわざ調べてくれたというわけです。下の写真はその実物。

まさに長野マラソンスピリットを象徴するうれしいエピソードでした。
運営側も当然、思いは同じ。信濃毎日新聞(13日朝刊)によると、第1回から運営に携わっている方の話として『ここまでの道のりは簡単ではなかった』と述べています。
今でこそ日本トップクラスの素晴らしい運営を誇る長野マラソンですが、最初のうちは『収容バスが少ない、給水のための飲み物が足りない・・・』などのクレームも少なくなかったそう。
こうした参加者の声に対して耳を傾けることなく改善しない大会も多い中、長野マラソンでは『毎年、大会終了後に関係者が反省点を洗い出して翌年の大会で改善』に努力。
『「トイレの場所が分からない」とのランナーの声を耳にすれば、コース沿道のトイレ設置場所の地図を作り、走者全員に配るなど「全国一、親切な大会」を目指してきた』というように、目線がしっかりランナーに向いているからこそ、高い支持を得る文字通り“全国一”親切な大会に成長したのではないでしょうか。
明日はvol.2<レース>篇をお届けします。
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私も出ました〜。
走っている最中に何箇所も
「トイレ開放しています。使ってね」という
プラカードを挙げてくれている人を見ました。
本当に長野のホスピタリティにわいつも感動し、泣かされちゃいます。
名古屋もそうなるといいですね。
コメントに気づくの遅れました!すいません。
長野にいたのですね。ほんと、街全体がおもてなし精神にあふれていて感激しました。名古屋は・・・まずは主催側が意識を変えないとダメかもですねー。